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ツアー初優勝プロのスイングは「脱力」と「捻転」がポイント

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昨年の男子ツアーは中堅選手の初優勝が目立ち、今月スポットを当てる3選手もプロデビューから着々と実力をつけて優勝台に上り詰めた。その3選手の磨かれたスイングを深掘りするレッスン。今回はその中から、小木曽プロの洗練スイングを解説します。

アドレス~バックスイング

オーソドックスなアドレスをしています。しいていえば、構えた時点での体の右への傾きが少ないのが特徴です。適度な脱力感があり、高く大きく打ち出すイメージというよりは、アイアンでピンを刺すかのような雰囲気を感じます。

バックスイングでは胸、股関節、手首のコックなどが同調しており「振り遅れ」につながるような要素がほぼ見当たりません。

トップ

右股関節に体重がしっかりかかり、捻転はMAXになったトップ。左足への圧力は下がっていて、切り返し以降で飛球線方向に強く踏み込むための準備が整っている状態です。

両腕が重なって見えるということは、手元が体の幅のなかにおさまっているということ。右ワキがあくと、正面から見たときに奥側に右腕が見えるようになってしまいます。

【Point】顔の向きが変わるほど深い捻転

切り返し~ダウンスイング

小木曽選手の最大の特徴は、このダウンスイング。体が右を向いたまま、左肩を開かずにクラブを引き下ろしています。このとき、右肩が下がってしまうとクラブがインサイドから入りすぎることがありますが、右肩を高く維持してこれを防いでいる。

インパクト前にはタメが解放されてクラブスピードが上昇。リリースをすることで入射角がゆるやかになり、スピン量を減らす効果もあります。

【Point】左肩は絶対に開かない(写真左)

フォロースルー

フォローでは体とクラブの引っ張り合う関係が作られていて、両腕が自然に伸びながらターンしていきます。

体重を完全に左サイドには移動させず、少し右足に残したまま振り抜いているのは、軸をキープする意識が強いからでしょう。軸が移動するとクラブの軌道や入射角が変わりすぎてしまうので、弾道が安定しないアマチュアはこのイメージを取り入れてみるといいかもしれません。

【Point】フォローまで軸を維持する


解説=原田修平
●はらだ・しゅうへい/1977年生まれ、北海道出身。人気YouTubeチャンネル「HARADAゴルフ」を運営。北海道札幌を拠点に活動しつつ、最近では日本各地でレッスン会を開催。163cmと小柄でも300ヤード飛ばせるメソッドに多くのゴルファーが魅了されている。


小木曽喬
●おぎそ・たかし/1997年生まれ、愛知県出身。178cm、72kg。2014年には当時の最年少記録(17歳)で日本アマを制覇し、翌々年にプロデビュー。キャリア8年目にして「ハナ銀行インビテーショナル」で念願のレギュラーツアー初優勝を飾った。フロンティアの介護所属。


写真=ゲーリー小林 撮影トーナメント=BMW日本ゴルフツアー選手権 森ビルカップ