
スライスや飛距離に悩んでいるなら「シャローイング」を試してみて!
「シャローイング」という動きを知っていますか?シャローイングは海外プロが実践している動きで、スライスの矯正や飛距離を伸ばすことができます。今回はその動き方を解説していただきました。
海外プロが実践する打ち方
「シャローイング」って?

アンドリュー・ライスは、近年レッスン界で流行している「シャローイング」という動きにいち早くフォーカスし、世に知らしめた人として有名です。
シャローイングとは、切り返し時にクラブを寝かせるように沈み込ませる動作を指し、リッキー・ファウラーやセルヒオ・ガルシアらが特徴的です。ダウンスイングをインサイドから下ろしやすくする効果があることに加え、トップまでに右腕の外旋も起こる。すると、次の動作であるダウンスイングでの内旋を促すため、球のつかまりがよくなり、スライス矯正や飛距離を伸ばすことができます。
ただクラブを寝かせるのではなく、手元と一緒に真下に下げるように動かすのがポイント。左手を引きつけながら右手を体から遠ざけるような独特のハンドワークで、クラブをフラットな位置に収めます。
【メソッドの肝1】
切り返しで手元を真下に下ろしてインサイドに入れる
トップから切り返す際に、手元を真下へ動かすことでダウンスイングの軌道がフラットになる。これによってクラブをインサイドから下ろしやすくなり、球のつかまりがよくなる。

切り返しでクラブを寝かせるように手元を沈ませて、シャローなダウンスイングを促す
【メソッドの肝2】
左手は「引っぱる」右手は後方に「押す」

シャローイングの際は、上体をトップの位置に置いたまま、左手を下方向に引っぱるように動かす。それと同時に右手は体から遠ざけるように、飛球線の反対方向に押すのがポイント。

これはNG

体が早く開いてしまうとカット軌道になりやすい

右手を左手と一緒にボール方向に引っぱってしまうのもNG
【メソッドの肝3】
右腕を内旋させながら自然に回転して振り抜く
インパクト後は、体の回転と連動して自然なローテーションで振り抜く。トップまでに右腕を外旋させておくことで、ダウンスイング以降の右腕の内旋をスムーズに行うことができ、球がつかまる。

切り返しで右腕を外旋させた反動を使い、自然に内旋さながら振り抜く

解説・レッスン=吉田洋一郎
●よしだ・ひろいちろう/1978年生まれ、北海道出身。スイング研究に強い情熱を燃やし、海外で直接有名コーチのメソッドを学び知識を広げる。日本ゴルフスイング研究所主宰。

アンドリュー・ライス
アメリカ・ジョージア州を拠点に活動するコーチ。米ゴルフダイジェストのトップ50コーチの常連で、新理論をいち早く世に広める発信者として知られる。
構成=鈴木康介 写真=中野義昌 協力=取手桜が丘ゴルフクラブ(アコーディア・ゴルフ)