
美しくて高弾道なスイング、手に入れたくない?精度と飛距離を両立させるコツは…
見ていて美しく、振っていて気持ちのいい女子プロのスイングに憧れる人も多いのではないでしょうか?今回は“美スイング”で有名な宮田成華プロのスイングを解説します。
“This is BeautifulSwing”
「ナチュラル連動」でクラブを振り抜く

宮田のスイングは、素振りのようにリキみを感じさせない。放たれた打球もほかの選手と比べて〝静か〞な飛び姿を描き美しい。始動からフィニッシュまで全身のあらゆる部位が1度も止まることなく動き続けるため、その絶妙な“つなぎ”が美しきスイングと弾道を作り出している。

「シンプルに、クラブを振っていて〝気持ちいい〞と感じるのを1番大事にしています。そのために、軸を保つ最低限の力は入れ続けています」と宮田。自身が違和感をもつ動きは、スムーズなスイングを途切れさせ、結果的にパワーロスにつながる。丹田に力を入れて軸を作り、しっかりと下半身をリードさせてから上半身を動かす。この連動をスムーズに行なうことで、クラブの自然で正しい動きを引き出し、精度と飛距離を両立させているのだ。

見ていても気持ちよさを感じる
流れるようにスムーズな動き!

静止するのはアドレスの一瞬だけ。
ひとたびクラブが動きはじめると、フィニッシュまで全身をスムーズに動かし続ける。不要なアクションを加えないのが、ミスを減らせるポイントだ。
切り返し

トップの直前、クラブを上げながら下半身を先に切り返すことで、大きな捻転差を作っている。
インパクト

「下半身だけ急ブレーキを踏むイメージです」(宮田)。上半身とクラブを最大限に走らせるテクニック。
フィニッシュ

フォローからフィニッシュにかけて背筋を使って最後の押し込みを行なう。この〝ひと押し〞が高弾道を生み出す。
真上から見ると…


宮田のスイングを真上から撮影。切り返しからインパクト後にかけては、腰(黄色の線)が肩(青い線)のラインよりも早く目標側へ向いていく。2本のラインはフォローでようやく平行、フィニッシュで肩のラインが腰のラインを追い抜く。下半身に引っ張られながら上半身を動かすことで〝正しく〞連動した美しいスイングができる。

レッスン=宮田成華
●みやた・なるは/1997年生まれ、東京都出身。165cm。19年のプロテストに合格。プロ仲間からも称賛される美的スイングの持ち主。24年はブリヂストンレディス7位タイなどで、初優勝が期待される選手。日立建機所属。
構成=岡田豪太 写真=田中宏幸 協力=日神グループ 平川CC